吉田健一「汽車旅の酒」に出てくる日本酒
つい先日、なかなか愉しい本を読んだ。タイトルの通り、「汽車旅の酒」吉田健一著(中公文庫)と言う本である。ひたすら飲んで食べて移動して泊まって飲んで食べて…な内容なのだが、読んでいる自分まで一緒に飲んでいる気分になれる。時には何を食べたか良く覚えていないと来たもんだ! それがまた、ヘンにリアリティを感じたりもしまして、ハイ。
個人的に羨ましいと思ったことは、自分も当時の食堂車に乗ってみたかったという点だ。より正確に言えば、当時の食堂車でビールを開けて飲みたかった。
思い返せば一度だけ、下り北斗星の食堂車で朝食を摂ったことがあるが、吉田健一氏の時代の食堂車とは全くの別物であろう。本を読みながら、「あー食堂車で飲みてーなー」と思いつつも、その北斗星のことは今まで思い出せなかった。
それはさておき、「汽車旅の酒」中には宿屋や料理屋、また日本酒の銘柄が登場し、これがまた興味を惹かれる。私はさほど日本酒にこだわりがあるわけではないのだが、作中に登場する日本酒の銘柄をピックアップしてみた。
- 「或る田舎町の魅力」
千歳誉
児玉近辺の酒屋を検索するもなかなか見つからず、調べていくうちに吉田健一氏の記憶違いであることが判明。「紀行文学における事実と真実 − 吉田健一「或る田舎町の魅力」をめぐって −」島内裕子著(http://lib.ouj.ac.jp/nenpou/no17/NO_17-210-188.pdf)から「千里」と言う銘柄であるとのこと。だが、千里という銘柄の日本酒もついぞ見つからず。 - 「姫路から博多まで」
千福
加茂鶴
酔心
名橋正宗 →不明、無くなった予感。 - 「羽後瓶子」
初孫
今予司 - 「旅と味覚」
福正宗
日栄
私としては、初孫と今予司に興味を惹かれる。
旅に出たいなあ。ハローの現場も仕事も無い旅に。
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