このところ病気の影響からか聴力が落ちている。そのままの状態だと、相手の声をほとんど聞き取ることができない状態である。面会の時など、ある程度まとまった時間人とコミュニケーションを取る必要がある時は、AirPods Proを出力に、iPhoneを入力にして集音器代わりにして補助的に利用していた。静かな部屋の中で相手の声を聞く分にはそれで何とかなっていたが、やはりイヤホンの補助的な機能であるし、使用できるまでセッティングに少々手間取ることもあって、集音器の導入を検討していた。要は人が来た時にパッと装着して直ぐに使いたかったわけです。
私の母親も老齢による難聴で、集音器を使っていたことがあった。どうも使い勝手は良くなかったみたいで、ノイズばかりがうるさくてほとんど使わないうちにどこかへやってしまったみたい。また職場の上司も集音器を買ってみたものの、ノイズやハウリングがうるさくて…という話も聞かされていた。上司はその後たまたま自分に合ったものが見つかったようで、そちらを普段から常用しているようだった。
ここで、「補聴器じゃいかんの?」という疑問を持つ方もおられると思う。補聴器レベルになると使用者の特性に合わせ、イヤホン部分も使用者の耳の形に合わせるなど本格的なんだけど、問題はお値段。大体20万円くらいからになるのではないかと。
それに比べていわゆる「集音器」であれば、ピンキリではあるものの、数千円から2〜3万円くらい?であるし、Amazonなどでも気軽に入手可能である。
この辺りは、自身の状態と相談して…ということになると思うので、医師やショップの人と相談して決めていただければと思います。自分も、ほぼ、静穏な病室内で過ごしていることを考えると安価な集音器で良いのではないか?と主治医からアドバイスをもらって、Amazonで集音器を購入した。
値段は一万円強、今風のワイヤレスイヤホンタイプにした。Bluetooth接続することでイヤホン/マイクとしても使えるようだけど、勿論自分はBluetooth接続は使っていない。そして第一印象は正直「失敗したか!?」だった。ケースからワイヤレスイヤホン風集音器を取り出し耳に装着するだけで使用可になるのだが、いきなりピーピーピーというハウリング警告音が止まない。説明書によればきちんとした位置に装着し、イヤーピースも自分に合ったものを、とのことだったので、試行錯誤というよりは悪戦苦闘する感じで位置決めをした。結構強引にねじ込んだ感があります。イヤホンの外側を向いている平面部をタップすると音量調整ができて、その度に音声ガイダンスが流れるのだが、その音声ガイダンスを聞き取ることができて、ハウリング警告音がしなければ、外部の音が明瞭に聞こえているはずである。
イヤーチップは大・中・小の三種類が付属しているが、私の場合は標準で付いていた中でOK、使い始めてまだ数日だがうまく行くと10秒経たずにベストポジに装着可、というところまで来た。やはり耳の内側と外側とできっちり音を分離できないと本領を発揮できないようだ。バッテリーの持続時間は連続使用で公称10時間とのことだが、ちょっとあやしいというか短い感じ。その為(病室に一人でいることが多いので)しばらく聞き取りをしなくても良さそうな時は耳から外して充電するようにしている。非常事態を考えると常用しておきたいところだけど…。以下、私自身の個人的感覚になるが、低音が弱く高音がちょい刺さる感じ。音量は4/6〜 5/6くらいが自然な感じがした。低音が弱いのはマイクの性状的に仕方ないか、と思う。音量(増幅量)と音質はAirPods Proの擬似使用よりかは良いのでこれも納得できている。
私自身が一時期、カナル型イヤホンにハマっていたこともあり、イヤホンの装着については得意分野だったし、何ならウレタンスポンジ等各種イヤーチップも揃っているし…的な個人的な状況が幸いしたのかもしれない。集音器のことをさほど詳しく調べたわけではないのだが、よく耳にしたのは装着が面倒なことと、ベストポジじゃないとノイズやハウリングがうるさいということだった。ベストポジを見つけて直ぐに装着できるようになれば、とても便利なツールだと思う。
やはり、バッテリー保ちかなー。