行きの電車内では寝ていることが多いので、主に帰りの電車内にて『フランス短篇傑作選』(岩波文庫)を読み進める。
「ヴェラ」("Véra" Auguste Villiers de L'Isle-Adam)
これは美しくも幻想的な物語だ。やはり西洋の館という舞台背景やキリスト教という文化が、作品のイメージをより強めている。オチも良かった。が、やや技巧的過ぎる嫌いがないでもないが、イメージの強さが優り、気にはならないか。
「親切な恋人」("Le Bon amant" Alphonse Allais)
これは面白い!フランスの短篇ってこういう作品もあるのか、と感心した。ちょっと病んでる気がしないでもないけどね。
Marcel Proust
短篇ながら、初めてプルーストを最後まで読んだw 「ある少女の告白」(La Confession d'une jeune fille)。まあ決して悪くはないんだが、読点が続いてセンテンスが長くだらだらした文体はどうも読み難い上に、感情移入とかイメージの喚起がし難い。勿論、訳にもよるのは分かっているが。これじゃあ「失われた時を求めて」なんて読了出来る筈がないと思った。
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