2007-07-16

オートクレール嬢に魅せられて

「怪奇小説傑作選4」を読了。
傑作選の名に違わず、どの作品も名作揃いであった。
前に「ロドリゴあるいは呪縛の塔」(マルキ・ド・サド)、「解剖学者ドン・ベサリウス」(ペトリュス・ボレル)あたりを挙げたが、その後他にも印象に残ったものとしては;

  • 「草叢のダイアモンド」(グザヴィエ・フォルヌレ)
    散文詩の如き作品ではあるが、故にとても美しい作品だった。
  • 「罪のなかの幸福」(バルベエ・ドルヴィリ)
    傑作選中、最もエロティックな印象を受けたのはこの作品。オートクレール嬢には魅せられる。ちょいとばかりよっすぃに置き換えてみたり。
  • 「列車〇八一」(マルセル・シュオップ)
  • 「オノレ・シュブラックの消滅」(ギヨーム・アポリネール)
  • 「最初の舞踏会」(レオノラ・カリントン)
    本のこちら側にまで匂ってきそうな気がする。最後のオチも面白い。
やはり怪奇譚・幻想譚の類はもろに読者のイマジネーションを直撃してくる。普段あまり使わない脳ミソの部分を刺激するかのようで、読んでいる最中はとても楽しい一時だった。

『吉田自転車』は速攻読み終えていたので、次に崩すのはどれにしようか。購入順だと『フランス短篇傑作選』なのだが、路線を変えて城山三郎にしてみようか、このままフランス路線で行くべきか。

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